私たちを和ませてくれる野鳥たちですが、中には人間の生活を脅かす鳥たちが存在することも確かです。そんな鳥たちへの対策ってどうすればよいのでしょうか?
今回は「都会のカラス・ハトの被害について」まとめてみました。
目次一覧
野鳥と害鳥
害鳥とは?
野鳥の中でも、人間にとって有益な生物、特に農作物・果樹・養魚などを、直接的であれ間接的であれ食べる鳥類のことを害鳥と呼びます。害鳥に対し、人間にとって利がある鳥類を益鳥と呼びます。ただし鳥の食物は季節、地域で変わることも多く、同じ鳥でも害鳥の一面と益鳥の一面を持つことがあります。例えばスズメなどは、春は害虫を食べてくれる益鳥とされますが、秋になれば稲を食い荒らす害鳥となります。
害鳥にはどんな鳥がいる?
最も有名な害鳥として知られるのが、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ミヤマガラスといったカラス類です。またキジバト、ドバトといったハト類やスズメなどは見かけることの多い害鳥です。
他にもヒヨドリ、ムクドリ、ツグミ、カルガモ、カワラヒワ、メジロ、ヒドリガモ、カササギ、オナガなどが農作物を食い荒らす害鳥とされています。
カラスの被害
カラスによる被害って?
春から夏にかけての繁殖期には、巣や巣立ったヒナの側を通りかかるだけでも親ガラスがヒナや卵を守るために人間に威嚇や攻撃をする場合があります。
またゴミ集積所のゴミを食い荒らすことも深刻な問題です。ゴミ袋を引き裂いたり、ネットをかけても隙間から嘴を差し込んでついばんだりして生ごみを散乱させてしまいます。
カラスによる被害対策~その1~
繁殖期は特に縄張り意識が高くなるので、巣の近くを通らないようにし、親鳥を刺激することは避けましょう。嘴をカチカチ鳴らしたり、鳴きながら頭上を飛び回ったり、木にとまって大声で人間に向かって鳴くときはカラスが威嚇している時です。カラスは後ろから人間を攻撃するので、背中を向けずに静かにその場を離れるか、帽子やカバンなどで後頭部を守るようにしましょう。
カラスによる被害対策~その2~
ゴミは決められた日時に出すようにしましょう。カラスは朝早くから活動を始めるため、前日からゴミを出してしまうと格好のエサ場になってしまいます。
ゴミにネットをかける場合は目の細かいものを選び、ゴミを完全に覆い隠せるようネットの端にブロックなどの重しをつけましょう。
またペットのエサを放置するとカラスのエサとして狙われてしまいます。ペットがエサを食べ終わったら速やかに片づけるようにしましょう。
鳩の被害
鳩による被害って?
鳩による被害の多くは糞害によるものです。一般家庭から工場、学校などの公共施設に至るまで多くの人が悩まされている問題です。糞の匂いや美観が損なわれるだけでなく、鳩の糞までもエサにするゴキブリをおびき寄せることもあります。また鳩の糞が原因で感染してしまう病気もあり、軽視することはできません。
精神的、衛生的、身体的な被害はもちろんですが、鳩の糞によって商品が台無しになってしまったり、鉄骨などの金属が腐食してしまったりなどといった経済的な被害も報告されています。
鳩による被害対策
鳩は糞のある場所を安全な場所と認識し、段階を追ってその場所に執着するようになります。つまり被害が少ない段階で対応することが肝心です。鳩の糞を見つけたらなるべく早く掃除をするようにしましょう。鳩がその場所をねぐらにしてしまったり、巣を作ってしまったりすると、鳩はその場所に相当執着しているということになります。この段階で対応を始めても鳩を追い出すことは困難な状態になっていることが殆どですので、プロの鳩対策業者に対応をお願いすることも視野に入れます。
対策をする際は、まずは鳩の生態や特徴をしっかり知ることが重要です。適切な対処をしましょう。
まとめ
都会のカラス・ハトの被害についてまとめてみました。
人間に被害を及ぼす害鳥と言っても、単に数が多いから希少でないという人間の勝手な価値観によってそう位置づけられているにすぎません。
害鳥をこれ以上増やさないようにするためにも、ゴミの管理はきちんとし、エサを与えないようにする意識を高めましょう。